犬走りとは?施工方法から舗装材別のメリットとデメリット、相場まで徹底解説

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犬走りとは、住宅や建物の外壁周囲1m程度の範囲に作られた通路を指します。

犬が走れる程度の幅しかないため、世間では犬走りと呼ばれています。

この用語を初めて聞く人も多いのではないでしょうか。

自宅に犬走りを設置することで、以下の効果に期待できます。

  • 外壁保護
  • 害虫の侵入防止
  • 防犯性向上

本記事では、プロの外構業者による犬走りの設置方法や、費用の相場について解説します。

目次

犬走りとは?

犬走り(いぬばしり)とは、住宅の外壁沿いに設けられる、幅50cm〜1mほどの細長い通路状のスペースのことです。

主にコンクリートや砂利などで仕上げられ、建物の周囲をぐるりと囲むように設置されます。

名前の由来は、「 犬が走れるくらいの細道 」という意味合いから来ているとされており、昔から使われている言葉です。

一見地味に思われがちですが、住宅の機能性や寿命を左右する大切な外構要素のひとつです。

以下の流れで、犬走りの役割やメンテナンス性について解説するので、参考にしてみてください。

  • 犬走りの役割
  • 犬走りのメンテナンス性
  • 犬走りのデザイン性

犬走りの役割

犬走りは、雨水による泥はねや土の跳ね返りを防ぐために設けられることが多く、外壁の劣化や汚れを防止する役割を果たします。

特に土のまま放置されやすい建物まわりでは、雨天時に泥が外壁に飛び散りやすく、美観を損ねてしまう原因にもなりかねません。

犬走りを設置することで、外壁と地面の間にクッションのような空間ができ、こうした汚れを防ぐことができるためお手入れもぐっと楽になります。

犬走りのメンテナンス性

犬走りには、防犯面でのメリットもあります。

玉砂利を敷いておくと、人が歩いたときに音が出るため、侵入者の足音がわかりやすくなります。

目立たずにセキュリティを高められる、さりげない防犯対策といえるでしょう。

また、建物のまわりを歩けるようになることで、エアコン室外機の点検や外壁の掃除など、定期的なメンテナンスがしやすくなるのもポイントです。

建物と外構の間に、ちょうど良い作業スペースを確保できるのも犬走りの魅力です。

犬走りのデザイン性

犬走りの仕上げ材には、コンクリートが一般的ですが、通気性を重視したい場合は砂利やインターロッキングを使う方法もあります。

最近では、建物のデザインに合わせて素材を選ぶ方も増えており、見た目にもこだわった施工が主流になっています。

例えば、ナチュラルな外観の住宅であれば、自然石や木調の縁取りを組み合わせることで、庭や外構全体との統一感も生まれます。

防犯性とデザインを考えて舗装材を決めましょう。

コンクリートの犬走りでは、ひび割れが発生し、それが原因でシロアリが建物内に侵入することがあります。そのため、定期的なチェックが必要。

エクステリアとしての役割

住宅や庭の雰囲気に合った犬走りを設置することで、外観がオシャレに見え、エクステリアとしての役割も果たします。

犬走り(おすすめ素材)

砂利

砂利は、より自然なデザインの犬走りにオススメです。

地面を数cm掘り返し、スペースを作り、雑草防止シートを敷いた後、砂利を埋めます。

砂利タイプの犬走りのメリットは、DIYがしやすく費用を抑えられる点です。

さらに、コンクリートより手軽に設置できるので、DIYもできるでしょう。

砂利の犬走りは、野良猫や小動物による糞尿、害虫による被害が発生する可能性があるため、定期的な清掃が必要。

砕石(さいせき)

砕石は、砂利と同様に足音が響くことで防犯効果があり、水はけが良くなるというメリットがあります。

コンクリート

コンクリートは、安定感のある犬走りを設置する素材としてオススメです。

土を掘り返し、砂利を敷き詰めて土台を安定させ、その後、型枠にコンクリートを流し込みます。

更なる安定性のため、鉄筋で編まれたメッシュと呼ばれるベースを固定することもあります。

コンクリート製の犬走りは、雨水をはじき、歩きやすいというメリットがあります。

工事品質によってはひび割れが発生しやすくなり、害虫の温床となる可能性もあるため注意が必要。

レンガ

レンガ単体では安定性が十分でないため、コンクリートを敷き詰めた後にレンガを配置します。

「 全面コンクリートにするには費用が高い 」

そのように考える方には、ピッタリの素材です。

インターロッキング

コンクリートをレンガ調に組み合わせた施工方法です。

カラフルな色合いにもできるため、デザイン性が高いことも魅力。レンガのような見た目で歩いていて安定感があるほかレンガのよう凸凹感がないことも嬉しいポイントといえるでしょう。

素材別の比較表

スクロールできます
素材泥はね・排水機能メンテナンス性コスト感見た目の印象
コンクリート◎ 泥はね防止に優れる◎ 雑草が生えにくい△ やや高め△ 無機質で冷たい印象
砂利(玉砂利・砕石)◯ 泥はね軽減・防犯効果◯ 防草シート併用で雑草防止◎ 比較的安価◯ 和・自然風に馴染みやすい
インターロッキング◯ 排水性良好△ 目地に草が生えやすい△ 中価格帯◎ カラフル・デザイン性が高い
防草シート+砂△ 泥はね防止やや弱め◯ 草を抑えやすい◎ 安価◯ 自然なナチュラル仕上がり
レンガ◯ 泥はねをある程度防止△ 目地の雑草対策が必要△ 素材によって異なる◎ 温かみ・洋風でおしゃれな印象

DIYで犬走りを作るコツ

DIYで犬走りを設置するには、以下のステップが必要です。

  1. 基礎を作る
  2. 材料(砂利・コンクリート)を敷き詰める
  3. 圧力をかけて安定させる
  4. セメントなどで補強する

砂利の場合でも、基礎部分にセメントを使用し、レンガや木の杭で周囲を固定することで安定性が向上します。

敷き詰めた砂利・コンクリートの上にベニヤ板を水平に置くことで、圧力が均等に分散されます。

犬走り設置時の注意点

犬走りの水はけ対策

犬走り設置には、水はけ対策がキーポイントです。

コンクリートの場合、水が内部に溜まると材料が腐食し、害虫の繁殖や異臭の原因となります。

基礎上にセメントや砂利を敷き詰めて隙間を埋めることで、水はけが改善されます。

DIYやメンテナンスの際には、ぜひこの方法を試してください。

犬走りの害虫対策

コンクリートや砂利の隙間があると、シロアリなどの害虫が侵入し、余分な水分が溜まって害虫が発生することがあります。

コンクリート、砂利、レンガで隙間をしっかり覆うことで、害虫対策になり、さらに素材の寿命も延ばすことができます。

DIYで犬走りを設置する際は、素材がひび割れる可能性があるため、特に注意が必要。

犬走りの設置費用と相場感

犬走りの設置費用は、使用する素材によって差が出ます。

各素材について、費用を検討していきましょう。

砂利の費用

砂利の費用は、1㎥あたり平均2,000〜3,000円。

以下は、基礎工事やコンクリート舗装を含めた費用相場です。

  • 地面の耕し
  • 残土処分
  • 栗石敷き
  • ランマーでの固め
  • メッシュ
  • 生コン打設
  • 左官モルタル仕上げ

上記で平均21万円。

  • 高さ15cm
  • 奥行き60cm
  • 幅約300cmのコンクリート敷

上記で平均13万円。

レンガの費用

レンガの費用は、1枚あたりの平均200円前後、仮に50枚分のスペースをレンガで埋めると場合、平均1万円の費用がかかります。

レンガの費用は、犬走りに使われる素材の中でも比較的高め。

レンガ製の犬走りは、以下の素材が必要です。

  • 水糸
  • モルタル
  • 砕石
  • 珪砂

犬走りの面積によっては、トータルで5万円以上の費用になるパターンも珍しくありません。

コンクリート費用

コンクリート素材の費用は、1㎡あたり平均5,000〜6,000円。

ひび割れなどがない限り、長持ちする素材のため、コストパフォーマンスの面からもオススメです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

シンプルなDIYで犬走りを設置することもできますが、コンクリートのひび割れや、水はけ対策の失敗など、いくつかのリスクがあることを考慮すると、プロの専門業者に依頼するのがベストでしょう。

トップガーデンでは、新築外構工事の際に犬走りを含めた施工を請け負っております。

他社様との見積もり比較も含め、お気軽にご相談ください。

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